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2014年1月23日木曜日

今日の盆栽日記

写真だけだったブログに新年一発目という事で、今日の仕事日記にしてみた。

雑木盆栽を売りにしてるが、もちろん他樹種も扱う訳で今日は大変古い五葉松の手入れをした。
盆栽業界では国風展(毎年2月にやってるよ!上野で!今年は88回目)で何処もドタバタ忙しい時期ですが、今日はそれとは全く関係ない古木の五葉松の大掃除!古いが故に立派なジン、シャリも苔が生えグズグズに。
この姿が本当の自然なのかもしれないが、そもそも山からおろした時点で自然では無いので鑑賞目的の為、長生きさせる為に腐敗部分を除去、清掃、殺菌などの手入れをすることになった。

まずはよく観察。そして根元から。よーく近くで見ると宮崎駿の世界!いろんな虫がうじゃうじゃ!ナウシカですよ!一生懸命自然に戻してた!
虫よ去れ!ここはお前達の住む世界じゃない!と言い聞かせピンセットで徹底移住。
綺麗に耕された幹はスポンジ状に、適度な水分であちこちから上に向かって根が登って来ていた。植物の生命力に感心する瞬間でもある、がしかし自ら自分を崩してるなんて思って無いんだろうなと。。これ以上幹の中が腐って倒れて折れて枯れ無い様に引き続き徹底除去、そしてついに開通した。反対側まで見事穴が空いた。もう何年がほおって置いたら確実に折れて倒れて枯れてただろうな〜。一般に言う木の寿命を迎えてだろう。

盆栽の凄い所は、普通の大地に根を下ろす木と違い色々な世話がかけられる事!
大手術を的確に出来ればずっと生きていられる事!
もはやサイボーグ状態だけどその辺りは鑑賞目的の為スルーで。
一般人は普通そんな外科医的な技術は必要では無いけど、昔盆栽が流行った時に頑張った人達、今のおじいちゃん達の中にはそんな技術を経験で習得した隠れ名医が以外と居る。今や消えた技術を持つ人もいる。何人も出会い色々伝授させていただきました。
後世に伝えて行くべく日々実践!

掃除を終えた木は、何年も風雪に耐えながらも生き続ける凄まじく険しい風情を持った鑑賞用盆栽として息を吹き返したとさ。めでたしめでたし。

色々な人達に感動を与えられる木になったかな〜。
気まぐれ日記につき失礼しました。